第65番札所三角寺と奥之院(仙龍寺)を繋ぐ山道は、真念の『四国遍路道指南』(1687)をはじめとして、遍路文化が一般化していく近世期に著された書物や絵図にも収録されている。このルートは、元来奥之院が三角寺の奥之院として位置付けられていたことに由来し、19世紀まで三角寺には大師堂が存在せず、大師像を本尊とする奥之院に参詣する遍路が確立されていたことを示すものである。このことは、四国遍路が有する大師信仰の要素を良く示した事象である。
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